NetBeans IDEでのJava Web Startの有効化

このチュートリアルの手順に従い、Java Web Startを使用してアプリケーションをデプロイできるようにアプリケーションを構成する方法を学びます。Java Web Startは、シングル・クリックでWebブラウザからJavaアプリケーションを実行するために使用されるテクノロジです。つまり、Java Web Startは単に、Javaアプリケーションをデプロイできるもう1つの方法です。

このチュートリアルでは、距離の測定値をメートル法と米国単位の間で変換する単純なJavaアプリケーション(コンバータ)を使用します。このサンプル・アプリケーションのコードはダウンロードで提供され、Java Web Startを使用してアプリケーションを起動するにはプロジェクト設定を構成する必要があります。アプリケーション・ファイルのアップロードには、使用可能な任意のリモートWebサーバーを使用できます。

このチュートリアルを完了するのに要する時間は約20分です。

目次

このページの内容は、NetBeans IDE 6.9、7.0、7.1、7.2および7.3に適用されます

このチュートリアルを完了するには、次の表に示すソフトウェアとリソースが必要です。

ソフトウェアまたはリソース 必須バージョン
NetBeans IDE 6.9, 7.0, 7.1, 7.2, 7.3
Java Development Kit (JDK) 6または7
Converterのzipアーカイブ 該当なし

プロジェクトを開く

最初に、IDEでConverterアプリケーションを開く必要があります。このアプリケーションは、ユーザーがIDEでプロジェクトを開くのみで済むように、すでにNetBeans IDEプロジェクトとしてパッケージ化されています。

Converterデモのソース・コードは、Javaチュートリアルに元々用意されています。この小さいアプリケーションの記述方法については、JavaチュートリアルのSwingコンポーネントの使用の項を参照してください。このチュートリアルでは、このJavaアプリケーションをWebブラウザで起動できるように、プロジェクト設定を構成する方法について学びます。

  1. Converterデモ・アプリケーションのzipアーカイブをダウンロードします。
  2. このアーカイブをシステム上の場所に展開します。
  3. IDEで、メイン・メニューから「ファイル」>「プロジェクトを開く」を選択します。
    「プロジェクト」ウィンドウにConverterPrjプロジェクトが開きます。プロジェクトのノードを展開すると、ソース・ファイルを表示できます。

ConverterPrjの内容を示すイメージ。

Java Web Startを有効にするためのプロジェクトの構成

Java Web Startを使用すると、ユーザーはWebブラウザ内で、このアプリケーションのJNLPファイルへのHTMLリンクをクリックしてJavaアプリケーションを起動できます。特殊な構成ファイルであるJNLPファイルは、Java Web Startに対して、Javaアプリケーションのダウンロード、キャッシュ、および実行を指示します。Java Web Startを使用してアプリケーションを実行するには、互換性のあるJava Runtime Environment (JRE)のバージョンがクライアント・マシンにインストールされていれば十分です。Java Development Kit (JDK)は必要ありません。

JavaアプリケーションをJava Web Startで実行できるように有効にするには、IDEによるプロジェクトのビルド方法に関するプロパティを構成する必要があります。プロジェクトのプロパティでJava Web Startが有効化されると、IDEは、JNLPファイルと、JARファイルと一緒にJNLPファイルへのリンクを備えたHTMLページを、自動的に作成します。

Java Web Startを有効にするためのプロジェクトの構成

この課題では、Java Web Startを有効にするようにプロジェクトを構成し、その実行をローカルにテストします。

  1. ConverterPrj」プロジェクト・ノードを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  2. 「カテゴリ」から「Web Start」を選択し、「Web Startを有効化」チェックボックスを選択します。
  3. 最初にアプリケーションをローカルで実行するため、「コードベース」ドロップダウン・リストから「ローカル実行」オプションを選択します。
    「コードベースのプレビュー」フィールドにローカル・アプリケーション・ファイルへのパスが表示されます。
  4. 「カスタマイズ」をクリックして「署名」ダイアログ・ボックスを開きます。「生成されたキーによる自己署名」オプションを選択します。
    プロジェクトのビルド時に自動的に生成された証明書によって、アプリケーションのJARファイルが署名されます。自己署名証明書により、アプリケーションは、ローカルで実行されるレギュラ・アプリケーションとして、コンピュータから同じリソースにアクセスできるようになります。たとえば、自己署名証明書を使用すると、アプリケーションはローカル・ファイルやネットワークにアクセスできます。
  5. 「混合コード」ドロップダウン・リストで「ソフトウェア保護を有効にする」が選択されたままにして、「OK」をクリックします。
  6. (オプション)「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「アプリケーション」パネルを選択して、アプリケーション・タイトルおよびベンダー名を変更します。
  7. 「OK」をクリックして、「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスを閉じます。

ConverterPrjのプロパティを示すイメージ。

IDEからのJava Web Startアプリケーションのコンパイルと実行

アプリケーションをコンパイルおよび実行してJava Web Startをローカルでテストする

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで「ConverterPrj」プロジェクト・ノードを選択してから、メイン・メニューで「実行」>「メイン・プロジェクトとして設定」>「ConverterPrj」を選択します。
  2. 「実行」>「メイン・プロジェクトの実行」を選択するか、[F6]を押します。
    IDEがソースをコンパイルすると、Javaが起動中であることを示すスプラッシュ画面と、署名済のアプリケーションを実行するかどうかを尋ねる警告ウィンドウが表示されるはずです。

    警告

  3. 内容を信頼することを示すチェックボックスを選択し、警告ウィンドウで「実行」をクリックします。
    Converterアプリケーションが起動します。

    Converterアプリケーションを示すイメージ。

Java Web Startファイルについて

では、ビルド・プロセス中(「実行」>「プロジェクトのビルド」)にIDEによって作成されたJava Web Startファイルを詳しく参照します。

ファイルを表示するには、IDEの「ファイル」ウィンドウを開いてdistフォルダを展開します。

Converterアプリケーション用に作成されたファイルを示すイメージ。

Java Web Start用に、次の2つの追加ファイルが作成されます。

  • launch.jnlp - これは、アプリケーションの実行方法をブラウザに指示する特殊な要素と属性を含んだXMLファイルです。JNLPは、Java Network Launching Protocolの略です。JNLPファイルの属性には、JNLPの仕様バージョン、アプリケーション・タイトル、ベンダー名、アプリケーションのJARファイルへのリンクなどが含まれます。
  • launch.html - これは、JNLPファイルへのリンクを含む、自動的に生成されたHTMLページです。ユーザーはこのリンクをクリックしてJava Web Startからアプリケーションを起動します。生成されたこのHTMLファイルには、すでに公開されているJava Deployment Toolkit (deployJava.js)の参照情報がコメントアウトされており、ブラウザの互換性に関する問題を回避するためのJavaScript関数を提供しています。Java Deployment Toolkitの詳細情報については、ここを参照してください。

    IDEの外部で、システム上のlaunch.htmlファイルに移動し、ブラウザで開いてリンクをクリックし、Converterデモ・アプリケーションを起動してみてください。

リモートの場所からのアプリケーションの実行

Java Web Startを使用してローカル・ソースからアプリケーションを問題なく起動できることが確認できたら、リモートの場所にアップロードして、そこから起動します。

注意: Web上でJava Web Startを使用してアプリケーションをデプロイする場合、使用するWebサーバーがJNLPファイルを扱えるようにしてください。Webサーバーは、JNLPファイルをアプリケーションとして認識するように構成します(つまり、JNLPのMIMEタイプをWebサーバーの構成に追加します)。これを行わないと、JNLP拡張子の付いたファイルは通常のテキスト・ファイルとして扱われます。Webサーバーの構成に関する詳細は、Java Web Startガイドを参照してください。

JNLPファイルの変更

Webからアプリケーションを起動するには、JNLPファイル内に、Web上のアプリケーション・ソース・ファイルへのリンクを指定する必要があります。

  1. ConverterPrj」プロジェクト・ノードを右クリックし、「プロパティ」を選択して「カテゴリ」の下にある「Web Start」を選択します。
  2. コードベースとして「ユーザー定義」を選択します。
  3. 「コードベースのプレビュー」フィールドに、ソース・ファイルのアップロード先とするURLを入力します。
    たとえば、http://mydomain.com/myuser/converter/です。
  4. 「プロジェクト・プロパティ」ウィンドウで「OK」をクリックします。
  5. ConverterPrj」ノードを右クリックし、「消去してビルド」を選択します。
    このIDEコマンドにより、以前にコンパイルされたすべてのファイルとビルド出力が削除され、アプリケーションが再コンパイルされ、出力ファイルが現在の設定でビルドされます。

ソース・ファイルのアップロード

ここで、ソース・ファイルをサーバーにアップロードし、そこからアプリケーションを実行します。この項で使用しているすべてのユーザー証明書とプロジェクト名は、ご自分の個人データに置き換えてください。

  1. Webサーバーにログインし、プロジェクトのダウンロード領域に移動します。
    ここでは、プロジェクト・タイトルは「NetBeans IDEドキュメント領域」です。
  2. プロジェクトのdistフォルダからプロジェクトのそのディレクトリに、ConverterPrj.jarlaunch.html、およびlaunch.jnlpのローカル・ファイルをアップロードします。

    次の図は、NetBeans IDEドキュメント領域プロジェクトのダウンロード領域を示しています。

    NetBeans IDEドキュメント領域プロジェクトのダウンロード領域を示すイメージ

  3. 次に、アプリケーションを実行します。ブラウザ・ウィンドウで、launch.htmlファイルへのURLを入力し、「アプリケーションを起動」リンクをクリックします。

    Java Web Startを使用してConverterアプリケーションが起動します。

要約

この短いチュートリアルでは、NetBeans IDEを使用して、JavaアプリケーションをWeb経由で簡単にデプロイできるようにする方法を示しました。これは、Javaアプリケーションのデプロイ方法のほんの一例です。


関連項目

Java Web Startの使用方法の詳細は、次のリソースを参照してください。

  • Java Web Startガイド - Java Web Startテクノロジを使用するためのガイド
  • Javaチュートリアルの「Lesson: Java Web Start」 - アプリケーションをJava Web Start対応にするための実践的な課題
get support for the NetBeans

Support


By use of this website, you agree to the NetBeans Policies and Terms of Use. © 2018, Oracle Corporation and/or its affiliates. Sponsored by Oracle logo