Java プロジェクトの作成、インポート、および構成
このガイドでは、Java プロジェクトの設定および構成を行うための、NetBeans IDE の主な機能について概説します。また、IDE で生成された構築スクリプトの構成をカスタマイズする方法についての情報も提供します。
このチュートリアルを完了するには、次のソフトウェアとリソースが必要です。
目次
プロジェクトの基本的な概念
この節では、IDE のプロジェクトシステムに関する背景情報の概要を示します。
プロジェクト
IDE では、つねにプロジェクトの内部で作業をします。IDE プロジェクトには、ソースファイルのほかに、クラスパスに属するものについてのメタデータや、プロジェクトの構築方法および実行方法などに関するメタデータが含まれています。IDE でプロジェクト情報が格納されるプロジェクトフォルダには、構築や実行の設定を制御する Ant 構築スクリプトとプロパティーファイル、および Ant ターゲットを IDE コマンドにマップする project.xml ファイルが含まれています。
注: デフォルトで、ソースディレクトリはプロジェクトフォルダ内に置かれますが、ソースディレクトリをプロジェクトフォルダ内に置くことは必須ではありません。
Ant
Apache Ant は Java 用構築ツールで、アプリケーション開発の構築および実行環境を標準化および自動化するために使用します。IDE のプロジェクトシステムは、直接 Ant に基づいています。「プロジェクトの生成物を削除して構築」や「デバッグ」などのプロジェクトコマンドはすべて、プロジェクトの Ant スクリプト内のターゲットを呼び出します。このため、IDE とまったく同様に IDE の外部でプロジェクトを構築、実行できます。
IDE で作業するために Ant について理解する必要はありません。基本的なコンパイルオプションと実行時オプションはすべて「プロジェクトプロパティー」ダイアログに設定可能で、IDE が、その設定に基づいてプロジェクトの Ant スクリプトを自動的に更新します。Ant に精通している場合は、標準プロジェクトの Ant スクリプトをカスタマイズしたり、プロジェクト用に独自の Ant スクリプトを記述したりできます。
プロジェクトの作成
新しいプロジェクトを作成する
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
「新規プロジェクト」ウィザードが表示されたら、プロジェクトに適したテンプレートを選択して、ウィザードの残りの手順を完了します。NetBeans IDE 6.7 以降のリリースでは、プロジェクトテンプレートのアイコンはグレー表示されます。これは、そのプロジェクトの種類が有効化されていないことを表します。プロジェクトの作成を続行すると、この機能が有効になります。
IDE には、Java デスクトップおよび Web アプリケーション用に、次のような標準のプロジェクトテンプレートが含まれています。
- Java アプリケーション。主クラスを持つスケルトン Java SE プロジェクトを作成します。このテンプレートを使用する簡単なチュートリアルについては、「一般的な Java アプリケーションの開発および配備」を参照してください。
- Java デスクトップアプリケーション。Swing Application Framework に基づいたアプリケーションを作成します。基本的なデスクトップアプリケーションと、Beans Binding および Java Persistence API ライブラリを利用するデータベースアプリケーション用に、スケルトンが提供されています。このテンプレートの使用例については、「Java デスクトップデータベースアプリケーションの構築」を参照してください。
- Java クラスライブラリ。主クラスを持たないスケルトン Java クラスライブラリを作成します。このテンプレートを使用する簡単なチュートリアルについては、「一般的な Java アプリケーションの開発および配備」を参照してください。
- 既存のソースを使用する Java プロジェクト。独自の Java ソースに基づいた Java SE プロジェクトを作成します。「既存のソースに基づいた Java プロジェクトの設定」を参照してください。
- Web アプリケーション。さまざまな Web フレームワークを追加するオプションを含む、スケルトン Web アプリケーションを作成します。このテンプレートの使用例については、「Web アプリケーション開発入門」を参照してください。
- 既存のソースを使用する Web アプリケーション。独自の Web ソースおよび Java ソースに基づいた Web プロジェクトを作成します。「既存のソースに基づいた Web プロジェクトの設定」を参照してください。
IDE には、EJB モジュール、エンタープライズアプリケーション、Java ME アプリケーションなどのテンプレートも用意されています。
Java と Web のプロジェクトカテゴリには、自由形式プロジェクトのテンプレートもあります。自由形式のテンプレートでは、プロジェクトに既存の Ant スクリプトを使用できますが、手動による構成が必要です。「自由形式プロジェクト」を参照してください。
プロジェクトの作成が終了すると、IDE でプロジェクトが開き、「プロジェクト」ウィンドウにプロジェクトの論理構造が表示され、「ファイル」ウィンドウにファイル構造が表示されます。
-
「プロジェクト」ウィンドウは、プロジェクトソースへの主エントリポイントです。Java パッケージや Web ページといった重要なプロジェクトの内容の論理ビューを表示します。プロジェクトのノードを右クリックすることによって、プロジェクトを構築、実行、およびデバッグするためのコマンドや、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを開くためのコマンドからなるポップアップメニューにアクセスできます。「プロジェクト」ウィンドウを開くには、「ウィンドウ」>「プロジェクト」(Ctrl-1) を選択します。
-
「ファイル」ウィンドウ は、「プロジェクト」ウィンドウでは表示されないファイルやフォルダなど、プロジェクトのディレクトリ構造を表示します。「ファイル」ウィンドウから、プロジェクトの構築スクリプトやプロパティーファイルなど、プロジェクトの構成ファイルを開いて編集できます。また、コンパイル済みクラス、JAR ファイル、WAR ファイル、および生成された Javadoc ドキュメントなどの構築出力も表示できます。「ファイル」ウィンドウを開くには、「ウィンドウ」>「ファイル」(Ctrl-2) を選択します。
注: プロジェクトディレクトリ外のファイルやディレクトリにアクセスする必要がある場合は、「お気に入り」ウィンドウを使用します。「お気に入り」ウィンドウを開くには、「ウィンドウ」>「お気に入り」(Ctrl-3) を選択します。「お気に入り」ウィンドウを右クリックし、「お気に入りに追加」を選択すると、「お気に入り」ウィンドウにフォルダやファイルを追加できます。
プロジェクトのインポート
この節では、IDE へのプロジェクトの初期インポートの処理方法について説明します。
Eclipse 作業スペースのインポート
Eclipse プロジェクトの場合は、「Eclipse プロジェクトのインポート」ウィザードを使用して、Eclipse 作業スペース内のプロジェクトから NetBeans プロジェクトを作成し、プロジェクトのクラスパスやその他の設定をインポートできます。「Eclipse プロジェクトのインポート」ウィザードを使用すると、NetBeans プロジェクトを手動で作成および構成する必要がありません。「ファイル」>「プロジェクトをインポート」>「Eclipse プロジェクト」を選択して、ウィザードを開きます。ウィザードの動作や、Eclipse プロジェクトと NetBeans プロジェクトで同時に作業する方法については、「Eclipse プロジェクトの NetBeans IDE へのインポート」を参照してください。
既存のソースに基づいた Java プロジェクトの設定
NetBeans 以外で開発されたその他の Java プロジェクトについては、「新規プロジェクト」ウィザードで「既存のソース」テンプレートを使用して、NetBeans プロジェクトを作成します。ウィザードで、ソースの場所を識別し、NetBeans プロジェクトメタデータの場所を指定します。そのあと、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを使用してプロジェクトを構成します。
既存の Java アプリケーション用に NetBeans プロジェクトを設定するには、次の手順に従います。
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「Java」>「既存のソースを使用する Java プロジェクト」を選択します。「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「名前と場所」ページで、次の手順を実行します。
- プロジェクト名を入力します。
- (任意) プロジェクトフォルダの場所を変更します。
- (任意) IDE で使用される構築スクリプトの名前を変更します。ソースの構築に使用される
build.xml という名前の構築スクリプトがすでに存在する場合は、これを行うことが望ましいです。
- (任意) 「ライブラリの格納用に専用フォルダを使用」チェックボックスを選択し、ライブラリフォルダの場所を指定します。このオプションの詳細は、「プロジェクトライブラリの共有」を参照してください。
- (任意)「主プロジェクトとして設定」チェックボックスを選択します。このオプションを選択すると、「主プロジェクトを削除して構築」(Shift-F11) などのコマンドのキーボードショートカットが、このプロジェクトに適用されます。
- 「次へ」をクリックして、ウィザードの「既存のソース」ページに進みます。
- 「ソースパッケージフォルダ」区画で「フォルダを追加」をクリックします。次に、ソースに移動し、ソースルートを選択します。
ソースコードが含まれているフォルダを追加するときには、パッケージツリー内で最上位のフォルダを含むフォルダを追加する必要があります。たとえば、com.mycompany.myapp.ui パッケージの場合、com フォルダを含むフォルダを追加します。
- (任意)「テストパッケージフォルダ」区画で「フォルダを追加」をクリックして、JUnit パッケージフォルダを含むフォルダを選択します。
- (任意) ウィザードの「含める/除外する」ページで、プロジェクトに含めるファイル、またはプロジェクトから除外するファイルの、ファイル名パターンを入力します。デフォルトでは、ソースルートのすべてのファイルが含まれます。
- 「完了」をクリックします。
「プロジェクト」ウィンドウと「ファイル」ウィンドウの両方に、プロジェクトが表示されます。
既存のソースに基づいた JavaFX プロジェクトの設定
JavaFX プロジェクトは、NetBeans IDE 以外で開発された既存の JavaFX アプリケーションに基づいて作成できます。JavaFX プラグインをインストールしている場合や、IDE の JavaFX ダウンロードオプションを使用している場合は、このオプションが有効です。
既存の JavaFX アプリケーション用に NetBeans プロジェクトを設定するには、次の手順に従います。
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「JavaFX」>「JavaFX Script アプリケーション」を選択し、「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「名前と場所」ページで、次の手順を実行します。
- プロジェクト名を入力します。
- (任意) プロジェクトフォルダの場所を指定します。
- 「ソースから」オプションボタンを選択します。
- 「フォルダを追加」をクリックし、既存の JavaFX アプリケーションソースファイルを含むフォルダを指定します。
- (任意)「主プロジェクトとして設定」チェックボックスを選択します。このオプションを選択すると、「主プロジェクトを削除して構築」(Shift-F11) などのコマンドのキーボードショートカットが、このプロジェクトに適用されます。
- 「完了」をクリックします。
「プロジェクト」ウィンドウと「ファイル」ウィンドウの両方に、JavaFX プロジェクトが表示されます。
既存のソースに基づいた Web プロジェクトの設定
NetBeans 以外で開発された Web プロジェクトについては、「新規プロジェクト」ウィザードで「既存のソース」テンプレートを使用して、NetBeans プロジェクトを作成します。ウィザードで、ソースの場所を識別し、NetBeans プロジェクトメタデータの場所を指定します。そのあと、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを使用してプロジェクトを構成します。
注: プロジェクトが最初に Eclipse で開発された場合は、「新規プロジェクト」ウィザードの代わりに「Eclipse プロジェクトのインポート」ウィザードを使用することで時間を節約できる可能性があります。「Eclipse プロジェクトのインポート」ウィザードでは、複数のプロジェクトをそれらの構成も含めて同時にインポートできます。「Eclipse プロジェクトの NetBeans IDE へのインポート」を参照してください。
既存の Web アプリケーション用に NetBeans プロジェクトを設定するには、次の手順に従います。
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「Java Web」>「既存のソースを使用する Web アプリケーション」を選択します。「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「名前と場所」ページで、次の手順を実行します。
- 「場所」フィールドに、Web アプリケーションのソースルートフォルダおよび Web ページフォルダを含むフォルダを入力します。
- プロジェクト名を入力します。
- (任意) プロジェクトフォルダの場所を変更します。
- (任意) 「ライブラリの格納用に専用フォルダを使用」チェックボックスを選択し、ライブラリフォルダの場所を指定します。このオプションの詳細は、「NetBeans IDE でのプロジェクトライブラリの共有」を参照してください。
- (任意)「主プロジェクトとして設定」チェックボックスを選択します。このオプションを選択すると、「主プロジェクトを削除して構築」(Shift-F11) などのコマンドのキーボードショートカットが、このプロジェクトに適用されます。
- 「次へ」をクリックして、ウィザードの「サーバーと設定」ページに進みます。
- (任意) プロジェクトを既存のエンタープライズアプリケーションに追加します。
- 配備先のサーバーを選択します。目的のサーバーが表示されない場合は、「追加」をクリックしてそのサーバーを IDE に登録します。
- (任意)「サーバー JAR ファイルの専用ライブラリフォルダを使用」チェックボックスを選択します。このオプションを使用できるのは、ウィザードの前のページで、専用ライブラリフォルダを指定した場合のみです。
- ソースレベルを、アプリケーションを実行する Java のバージョンに設定します。
- (任意) コンテキストパスを調整します。デフォルトでは、コンテキストパスはプロジェクト名に基づいています。
- 「次へ」をクリックして、ウィザードの「既存のソースとライブラリ」ページに進みます。
- 「Web ページフォルダ」や「ソースパッケージフォルダ」の値など、ページ上のすべてのフィールドを確認します。
- 「完了」をクリックします。
「プロジェクト」ウィンドウと「ファイル」ウィンドウの両方に、プロジェクトが表示されます。
自由形式プロジェクト
自由形式プロジェクト用のプロジェクトテンプレートもあります。自由形式プロジェクトの場合、IDE は既存の Ant スクリプト内のターゲットを使用して、アプリケーションの構築、実行、生成物削除、テスト、およびデバッグを行います。いずれかの機能に対応するターゲットが Ant スクリプトに含まれていない場合、それらの機能をプロジェクトで使用することはできません。それらの機能を実装するには、Ant スクリプトまたは二次 Ant スクリプト内にターゲットを記述します。
一般に、プロジェクトのインポートには標準の「既存のソースを使用する」プロジェクトテンプレートを使用することをお勧めします。Eclipse プロジェクトの場合は、標準のプロジェクトを作成および構成する、「プロジェクトをインポート」機能を使用するのが最適です。標準のプロジェクトのほうが、長期的に見れば管理が容易です。ただし、標準のプロジェクト内では複製できない、複雑または特有な構成を持つ Ant ベースの既存のプロジェクトがある場合は、自由形式プロジェクトのテンプレートが便利です。たとえば、クラスパスがそれぞれ異なる複数のソースルートを持つプロジェクトをインポートしており、それらのソースルートを別のプロジェクトに分割できないときには、自由形式プロジェクトのテンプレートを使用することが必要な場合があります。
このガイドでは、標準のプロジェクトに重点を置いています。自由形式プロジェクトの設定についての詳細は、「自由形式プロジェクトの詳細構成」を参照してください。
クラスパスおよびその他のプロジェクト設定の構成
この節では、プロジェクト設定のもっとも一般的なタスクを取り上げます。たとえば、プロジェクトのターゲット JDK の設定、クラスパスの設定、プロジェクト間の依存関係の作成、プロジェクトとユーザーとの間のライブラリの共有などについて説明します。
主プロジェクトの設定
多数のソースフォルダで構成される大規模なアプリケーションを開発する際には、コードを分割して独立した複数のプロジェクトにまとめることがあります。通常、これらのプロジェクトの 1 つは、アプリケーションのエントリポイントとして機能します。アプリケーションへの主なエントリポイントとなるプロジェクトを IDE に対して指定するには、そのプロジェクトを主プロジェクトとして設定します。主プロジェクトに関するコマンドは IDE で提供されています。たとえば、「主プロジェクトを削除して構築」コマンドを実行すると、主プロジェクトと、その必須プロジェクトのすべてが構築されます。
プロジェクトを主プロジェクトに設定するには、次の手順に従います。
- 「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトのノードを右クリックし、「主プロジェクトとして設定」を選択します。
主プロジェクトに指定できるプロジェクトは、一度に 1 つだけです。
プロジェクトにおけるターゲット JDK の設定
IDE では、複数の Java プラットフォームを登録できるほか、各プラットフォームに対し Javadoc やソースコードを添付できます。標準プロジェクト用のターゲット JDK を切り換えると、処理は次のように変更されます。
- コード補完の実行時には、新規 JDK のクラスが優先して使用されます。
- ターゲットの JDK のソースコードと Javadoc ドキュメントがある場合は、それらが表示されます。
- アプリケーションのコンパイルおよび実行に、ターゲット JDK の実行可能ファイル (
javac および java) が使用されます。
- ターゲット JDK のライブラリを使用してソースコードをコンパイルします。
デフォルトでは、IDE は、IDE プロジェクト用のデフォルトの Java プラットフォームとして IDE そのものの実行に使用されている Java SE プラットフォーム (JDK) のバージョンを使用します。現在使用している JDK のバージョンを確認するには、「ヘルプ」>「製品について」を選択し、「詳細」タブをクリックします。「Java」フィールドに JDK のバージョンが表示されます。
別のバージョンの JDK で IDE を実行するには、次の手順に従います。
新規 Java プラットフォームを登録するには、次の手順に従います。
- メインメニューから「ツール」>「Java プラットフォームマネージャー」を選択します。
- Java プラットフォームが含まれているフォルダと、デバッグに必要なソースおよび Javadoc を指定します。
標準プロジェクトのターゲット JDK を切り替えるには、次の手順に従います。
- プロジェクトノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「ライブラリ」パネルを選択します。
- Java プラットフォームプロパティーを変更します。
プロジェクトのクラスパスの管理
プロジェクトのクラスパスに一群のクラスファイルを追加するということは、コンパイルおよび実行中にプロジェクトがアクセスすべきクラスを IDE に知らせることです。IDE はまた、クラスパスの設定を使用して、コード補完やコンパイルエラーの自動強調表示、リファクタリングを行えるようにします。既存のプロジェクトのクラスパス宣言は、「プロジェクトプロパティー」ダイアログで編集できます。
標準の Java プロジェクトでは、IDE が、プロジェクトのコンパイルと実行用のクラスパスと、Java SE アプリケーションの場合の JUnit テストのコンパイルと実行用のクラスパスを、個別に維持します。プロジェクトのコンパイル時に、クラスパスのすべてがプロジェクトの実行時クラスパスに自動的に追加されます。
プロジェクトのクラスパスは、次のいずれかの方法で変更できます。
- プロジェクトのノードを右クリックして「プロパティー」を選択し、「ライブラリ」カテゴリを選択して、表示されているクラスパスエントリを変更します。
- 「プロジェクト」ウィンドウで「ライブラリ」ノードを右クリックし、「プロジェクトを追加」、「ライブラリを追加」または「JAR/フォルダを追加」を選択します。
ライブラリマネージャー内の JAR ファイルに添付されている Javadoc およびソースファイルがある場合は、プロジェクトのクラスパスに JAR ファイルを登録することで自動的に Javadoc とソースファイルがプロジェクトに追加されます。これだけの設定で、クラスを表示してそのクラスの Javadoc ページを参照することもできます。
プロジェクト間の依存関係の管理
アプリケーションが複数のプロジェクトで構成されている場合は、プロジェクト間のクラスパス依存関係を設定する必要があります。通常は、プロジェクトの主クラスを含む 1 つの主プロジェクトを Java SE プロジェクトに作成し、さらにいくつかの必須プロジェクトを設定します。必須プロジェクトとは、別のプロジェクトのクラスパスに追加されているプロジェクトです。プロジェクトの生成物を削除して構築すると、その必須プロジェクトの生成物も削除され、構成されます。必須プロジェクトの Javadoc とソースは、受け側のプロジェクトからも利用できるようになります。
必須プロジェクトは、「プロジェクト」ウィンドウで「ライブラリ」ノードを右クリックするか、「プロジェクトプロパティー」ダイアログの「ライブラリ」タブで指定することによって、プロジェクトに追加できます。必須プロジェクトを追加するときは、クラスパスに追加する JAR ファイルを含むプロジェクトフォルダを選択します。ファイル選択用ダイアログには、IDE プロジェクトフォルダのアイコン (
) が表示されます。「プロジェクトプロパティー」ダイアログでプロジェクトを追加するときは、「クラスパス上のプロジェクトを構築」チェックボックスが選択されていることを確認します。
自由形式プロジェクトを標準プロジェクトのクラスパスに追加する場合は、自由形式プロジェクトの JAR ファイルを標準プロジェクトのクラスパスに追加する必要があります。これを行うには、まず自由形式プロジェクトのすべての出力ファイルを、自由形式プロジェクトの「プロジェクトプロパティー」ダイアログの「出力」パネルで宣言する必要があります。
プロジェクトライブラリの共有
NetBeans IDE のプロジェクトシステムは Ant ベースのため、NetBeans プロジェクトは IDE を使用しているかどうかに関わらず、異なるユーザー間ですでに一般的に移植できます。ただし、デフォルトでは、プロジェクトの構築スクリプトがライブラリを参照する方法は、特に「ライブラリマネージャー」ダイアログで定義されたライブラリの場合、ユーザーに固有の要素に依存します。
たとえば、通常は、プロジェクトを zip ファイルにして別のユーザーに渡し、そのユーザーがプロジェクトを展開して実行できます。しかし、「ライブラリマネージャー」ダイアログで指定したカスタムライブラリにプロジェクトが依存する場合は、カスタムライブラリへの参照が未解決のため、ほかのユーザーがプロジェクトを構築する際、最初に問題が発生する可能性があります。
そのほかに不都合を引き起こす可能性があるのは、どこが元になっているかによって、そのライブラリがさまざまな場所に保存されていることです。IDE に付属するライブラリは IDE のインストール場所内のさまざまなフォルダに保存されています。これらの例には、Swing レイアウト拡張、Beans Binding、およびデータベースドライバが含まれます。
これらの問題を解決するには、プロジェクトライブラリ用に専用フォルダを指定します。また、これらのライブラリを参照する場合に相対パスを使用するか絶対パスを使用するかを管理できます。
この柔軟性によって、次のような状況を簡単に処理できます。
- 作成したプロジェクトを、ほかのユーザーが使用したり、構築したりできるようにする場合。ほかのユーザーが IDE を使用していない場合もあります。ほかのユーザーは、バージョン管理のチェックアウト、または提供される zip ファイルの展開によって、プロジェクトにアクセスできる必要があります。また、追加の設定を行わずにアプリケーションを構築できる必要があります。
- 既存のプロジェクトで作業を開始し、プロジェクトライブラリの保存場所 (および構築スクリプトがライブラリを相対パスで参照するか、絶対パスで参照するか) について厳しい規則に従う必要がある場合。
標準の Java SE プロジェクト、Web プロジェクト、およびエンタープライズプロジェクト用に、専用のライブラリフォルダを設定できます。「新規プロジェクト」ウィザードでプロジェクトを作成したとき、またはそのあと「プロジェクトプロパティー」ダイアログの「ライブラリ」タブで、ライブラリフォルダを設定できます。
プロジェクトの作成時に一般的な Java プロジェクトのライブラリを共有可能にする
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」を選択します。
- ウィザードの「Java」カテゴリで、標準テンプレートを 1 つ選択します。「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「名前と場所」ページで、「ライブラリの共有用に専用フォルダを使用」チェックボックスを選択します。
- 「ライブラリ」フィールドで、ライブラリを保存する場所を選択します。
ライブラリがすでに IDE に含まれる場合、これらのライブラリは指定したフォルダにコピーされます。
プロジェクト作成時に Web プロジェクトまたは Java EE プロジェクトのライブラリを共有可能にする
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」を選択します。
- ウィザードの「Web」カテゴリで、標準テンプレートを 1 つ選択します。「次へ」をクリックします。
- ウィザードの「名前と場所」ページで、「ライブラリの共有用に専用フォルダを使用」チェックボックスを選択します。
- 「ライブラリ」フィールドで、ライブラリを保存する場所を選択します。
ライブラリがすでに IDE に含まれる場合、これらのライブラリは指定したフォルダにコピーされます。
- (任意)「サーバーと設定」ページで「サーバー JAR ファイルの専用ライブラリフォルダを使用」ラジオボタンを選択します。
既存のプロジェクトのライブラリを共有可能にする
- プロジェクトノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「プロジェクトプロパティー」ダイアログで「ライブラリ」ノードを選択します。
- 「ライブラリ」パネルで「参照」をクリックして「新規ライブラリフォルダ」ウィザードを開きます。
- ウィザードの「ライブラリフォルダ」ページでライブラリの場所を入力し、「次へ」をクリックします。
場所は、相対パスまたは絶対パスとして入力できます。
- ウィザードの「アクション」パネルで、リストされた各ライブラリに選択されているアクションを確認します。ほとんどの場合、各ライブラリに最適なアクションが IDE によって検出されます。
次のアクションがあります。
- ライブラリ JAR ファイルを新規ライブラリフォルダにコピー。このオプションは、選択したフォルダ内にライブラリがなく、ライブラリの JAR ファイルをこのフォルダに配置する場合に使用します。
- ライブラリ JAR ファイルの相対パスを使用。このオプションは、ライブラリがライブラリフォルダ内になく、相対パスを使用して既存の場所にあるライブラリにアクセスする場合に使用します。ライブラリフォルダの nblibraries.properties ファイルに、相対パスによるライブラリへの参照が追加されます。
- ライブラリ JAR ファイルの絶対パスを使用。このオプションは、ライブラリがライブラリフォルダ内になく、絶対パスを使用して既存の場所にあるライブラリにアクセスする場合に使用します。ライブラリフォルダの nblibraries.properties ファイルに、絶対パスによるライブラリへの参照が追加されます。
- ライブラリフォルダ内の既存のライブラリを使用。このオプションは、ライブラリフォルダにライブラリのコピーがすでに存在し、このコピーを使用する場合に使用します。
- 「完了」をクリックして「プロジェクトを共有可能にする」ウィザードを終了します。
- 「了解」をクリックして、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを終了します。
注: 「プロジェクトプロパティー」ダイアログの「ライブラリ」ノードを使用して、ライブラリフォルダの場所を変更することもできます。ライブラリフォルダをすでに指定してある場合は、「参照」をクリックしたときに「新規ライブラリフォルダ」ウィザードではなくファイル選択用ダイアログが表示されます。
IDE で使用可能な Javadoc の作成
NetBeans IDE で JavaSE API のドキュメントを参照するには、「ソース」>「ドキュメントを表示」コマンドを使用するか、メインメニューから「ウィンドウ」>「その他」>「Javadoc」を選択して、別のウィンドウで API のドキュメントを表示します。
ただし、いくつかの他社製のライブラリには、API ドキュメントを使用できません。その場合、Javadoc リソースを手動で IDE に関連付ける必要があります。
Javadoc を表示コマンドで使用可能な Javadoc API ドキュメントを作成する
- Javadoc API ドキュメントのソースをダウンロードします。
- 「ツール」>「ライブラリ」を選択します。
- ライブラリリストで、プロジェクトが使用しているライブラリを選択します。
- 「Javadoc」タブをクリックします。
- 「ZIP/フォルダを追加」ボタンをクリックし、システム上の Javadoc API ドキュメントを含む ZIP ファイルまたはフォルダに移動します。ZIP ファイルまたはフォルダを選択し、「ZIP/フォルダを追加」ボタンをクリックします。
- 「閉じる」をクリックします。
アプリケーションの Java Web Start の有効化
IDE で Java Web Start をステップ実行するように、アプリケーションを構成できます。これを行うには、「プロジェクトプロパティー」ウィンドウの「Java Web Start」カテゴリを使用します。Java Web Start を有効化する方法に関する詳細は、「NetBeans IDE での Java Web Start の有効化」チュートリアルを参照してください。
アプリケーションの Java Web Start を構成するには、次の手順に従います。
- プロジェクトノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「プロジェクトプロパティー」ダイアログで、「アプリケーション」>「Web Start」ノードを選択します。
- 「Web Start を有効化」チェックボックスを選択し、「NetBeans IDE での Java Web Start の有効化」の説明に従って Java Web Start 設定を構成します。
アプリケーションの構築
この節では、IDE での標準プロジェクトの構築方法、構築プロセスの基本的なカスタマイズ方法、およびコンパイルエラーの処理方法について説明します。
プロジェクト、パッケージ、およびファイルの構築
IDE でのコンパイルは簡単に実行できます。プロジェクトのコンパイル時クラスパスが正しく設定されていれば、コンパイルするプロジェクト、パッケージ、またはファイルを選択し、「実行」メニューから適切な構築コマンドまたはコンパイルコマンドを選択するだけで済みます。これにより、ファイルがコンパイルされます。
Java プロジェクト用に「保存時にコンパイル」機能が有効化されている場合や、Java Web プロジェクトやエンタープライズプロジェクト用に「保存時に配備」機能が有効化されている場合は、保存時にファイルが自動的にコンパイルされます。詳細は、以降の「保存時にコンパイル」を参照してください。
配備用にアプリケーションを構築するには、次の手順に従います。
コンパイルコマンドを実行するたびに、以降の「コンパイルエラーの修正」で説明するように、発生したコンパイルエラーを含む出力が「出力」ウィンドウに表示されます。
保存時にコンパイル
IDE の「保存時にコンパイル」機能を使用すると、IDE でプロジェクトを実行およびデバッグする際の時間が短縮されます。プロジェクト用に「保存時にコンパイル」機能が有効化されている場合は、ファイルの保存時にそれらのファイルがコンパイルされます。コンパイルされたファイルは、IDE でプロジェクトを実行、テスト、デバッグ、およびプロファイルするときに使用されるキャッシュに格納されます。このため、アプリケーションのテストおよびデバッグを行うとき、最初にアプリケーションが構築されるまで待つ必要がありません。
「保存時にコンパイル」機能を有効にすると、次のような効果があります。
- 保存時にファイルがコンパイルされるため、プロジェクトは常に実行可能またはデバッグ可能な状態になります。
- 構築コマンドが無効になります。「生成物を削除して構築」コマンドを使用せずに JAR ファイルを再構築する場合は、「保存時にコンパイル」機能を無効にする必要があります。
- 実行、デバッグ、プロファイル、またはテストのコマンドを使用する際に、プロジェクトの Ant スクリプトは使用されません。これらのいずれかのコマンド用に構築スクリプトをカスタマイズした場合、そのカスタマイズ内容は無視されます。
- ファイルに加えた変更を保存するときに、プロジェクトから構築された JAR ファイルは最新の状態に変更されません。JAR ファイルを構築または再構築するには、「生成物を削除して構築」コマンドを使用する必要があります。「保存時にコンパイル」機能が有効になっているかどうかに関係なく、「生成物を削除して構築」コマンドでは、常にプロジェクトの Ant スクリプトが使用されます。
デフォルトでは、プロジェクトを新たに作成する場合は「保存時にコンパイル」機能が有効化されます。既存のプロジェクトの場合は、「保存時にコンパイル」機能が無効になります。
Java プロジェクトで「保存時にコンパイル」機能を有効または無効にするには、次の手順に従います。
- プロジェクトノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「コンパイル」ノードを選択し、「保存時にコンパイル」プロパティーを設定します。
同様に、IDE には、Java Web アプリケーションおよびエンタープライズアプリケーション用に「保存時に配備」機能も用意されています。プロジェクトの「保存時に配備」機能が有効化されていて、そのプロジェクトが IDE を介してサーバーに配備されている場合、変更されたファイルはすぐにそのサーバーに再配備されます。「保存時に配備」が GlassFish V2 で機能するには、Glassfish インスタンスで「ディレクトリ配備有効」オプションが選択されている必要があります。
Java Web またはエンタープライズプロジェクトで「保存時に配備」機能を有効または無効にするには、次の手順に従います。
- プロジェクトノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。
- 「実行」ノードを選択し、「保存時に配備」プロパティーを設定します。
ディレクトリ配備 Glassfish V2 を有効化するには、次の手順に従います。
- 「ツール」>「サーバー」を選択します。
- サーバーを選択します。
- 「オプション」タブを選択します。
- 「ディレクトリ配備有効」オプションを選択します。
コンパイルエラーの修正
IDE では、出力メッセージとコンパイルエラーが「出力」ウィンドウに表示されます。複数のタブを持つこのウィンドウは、コンパイルエラーの生成時、プログラムのデバッグ時、Javadoc ドキュメントの生成時などに自動的に表示されます。このウィンドウは「ウィンドウ」>「出力」(Ctrl-4) を選択して手動で表示することもできます。
また、コンパイルエラーは、「タスク」ウィンドウにも表示され、ソースエディタでマークされます。
「出力」ウィンドウの重要な機能の 1 つは、プログラムのコンパイル中に見つかったエラーを通知することです。次の図に示すように、エラーメッセージは青い下線付きの文字で表示され、ソースコード内のエラーを起こした行にリンクされています。「出力」ウィンドウには、Ant 構築スクリプトを実行したときに見つかったエラーへのリンクもあります。「出力」ウィンドウでエラーリンクをクリックすると、ソースエディタは、そのエラーが含まれている行に自動的に移動します。F12 キーでファイル内の次のエラーへ、Shift-F12 キーで前のエラーに移動することもできます。
ファイルのコンパイルや実行、デバッグなどの、Ant スクリプトが実行するすべてのアクションの出力は、同じ「出力」ウィンドウのタブに送信されます。「出力」ウィンドウに表示されたメッセージを保存する必要がある場合は、そのメッセージを別のファイルにコピー&ペーストできます。新しいターゲットそれぞれのコマンド出力を新しい「出力」ウィンドウタブに出力するように Ant を設定することもできます。これを行うには、「ツール」>「オプション」を選択し、「その他」カテゴリを選択し、「Ant」タブをクリックし、「終了したプロセスの出力タブを再利用」プロパティーのチェックボックスを選択解除します。
出力ファイルのフィルタリング
JAR ファイルや WAR ファイルを作成するときには、通常、コンパイルされた .class ファイルと、リソースバンドルや XML ドキュメントなど、ソースディレクトリに置かれているその他のリソースファイルだけを含めます。デフォルトのフィルタは、出力ファイルからすべての .java ファイル、.nbattrs ファイル、および .form ファイルを除外することで、自動的にこの処理を行います。
正規表現を使用して追加のフィルタを作成し、出力ファイルを制御できます。除外するファイルを指定するには、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「プロパティー」を選択して「プロジェクトプロパティー」ダイアログを表示します。左側の区画で、「パッケージング」をクリックします。右側の区画でテキストボックスに正規表現を入力して、JAR ファイルまたは WAR ファイルのパッケージング時に除外するファイルを指定します。デフォルトの式に加えて、使用可能な正規表現がいくつかあります。
\.html$ |
すべての HTML ファイルを除外 |
\.java$ |
すべての Java ファイルを除外 |
(\.html$)|(\.java$) |
すべての HTML ファイルおよび Java ファイルを除外 |
(Key)|(\.gif$) |
すべての GIF ファイルと、名前に Key が含まれるすべてのファイルを除外 |
正規表現の構文については、jakarta.apache.org を参照してください。
アプリケーションの実行
この節では、IDE でのプロジェクトの実行方法と、プロジェクトの主クラス、実行時引数、VM 引数、および作業ディレクトリの構成方法について説明します。
プロジェクトおよびファイルの実行
Java プロジェクトの場合は、通常、プログラムの主クラスを含むプロジェクトを主プロジェクトとして設定します。Web プロジェクトの場合、主プロジェクトは最初に配備されたプロジェクトです。プロジェクト、パッケージ、またはファイルを実行するには、次のいずれかを選択します。
- メインメニューで「実行」>「主プロジェクトを実行」(F6) を選択して、主プロジェクトを実行します。また、ツールバーの「主プロジェクトを実行」ボタンを使用することもできます。
- 「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「プロジェクトを実行」を選択してプロジェクトを実行します。Java プロジェクトの場合は、プロジェクトに主クラスが必要です。
- 「プロジェクト」ウィンドウでファイルを右クリックし、「ファイルを実行」(Shift+F6) を選択してファイルを実行します。または、メインメニューで「実行」>「ファイルを実行」>「<ファイル名> を実行」(Shift+F6) を選択して、実行可能なクラスを実行します。
プロジェクトを実行すると、コンパイルエラーと出力が「出力」ウィンドウに表示されます。詳細は、「コンパイルエラーの修正」を参照してください。
注: プロジェクトで「保存時にコンパイル」が有効化されている場合、「プロジェクトを実行」コマンドは、これらのファイルを保存したときに作成されたクラスファイルに対して作用します。Ant 構築スクリプトは使用されません。構築スクリプトでカスタム手順を定義した場合、それらの手順には従われません。「プロジェクトを実行」、「プロジェクトをデバッグ」、または「プロジェクトをプロファイル」を使用するときに、すべての構築プロセスを実行するには、「保存時にコンパイル」を無効にします。
実行時オプションのカスタマイズ
デフォルトでは、IDE で主クラス、実行時引数、または JVM 引数は指定されません。各標準プロジェクトの実行時クラスパスには、プロジェクトのコンパイル済みクラスと、プロジェクトのコンパイル時クラスパスにあるすべての生成物が含まれます。プロジェクトのコンパイル時クラスパスを表示するには、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを表示し、「カテゴリ」区画で「ライブラリ」ノードを選択してから、右の区画で「コンパイル」タブをクリックします。
プロジェクト実行時オプションを変更するには、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトのノードを右クリックして「プロパティー」を選択し、「プロジェクトプロパティー」ダイアログを表示します。次に、「カテゴリ」区画で「ライブラリ」ノードを選択し、ダイアログの右の区画で「実行」タブをクリックします。主クラスの設定、プログラム引数、プログラム実行用の作業ディレクトリ、および VM オプションにアクセスするには、「実行」ノードを選択する必要があります。次の節では、実行時クラスパスの構成方法について詳しく見て行きます。
実行時クラスパスの設定
プロジェクト、ライブラリ、JAR ファイル、およびフォルダをプロジェクトの実行時クラスパスに追加するには、「プロジェクトプロパティー」ダイアログ内の「実行時ライブラリ」リストの右側にあるボタンを使用します。
プロジェクトが、間接インタフェースまたはリフレクションを使用して、実行時に動的に特殊なライブラリ (JDBC ドライバあるいは JAXP 実装など) を使用する場合は、それらのライブラリを実行時クラスパスに追加してください。また、プロジェクト間の実行時の依存関係が、コンパイル時の依存関係と異なる場合も、実行時クラスパスを調整する必要があります。たとえば、プロジェクト A がプロジェクト B を基にコンパイルされ、プロジェクト B がプロジェクト C を基にコンパイルされるが、プロジェクト A はプロジェクト C を基にコンパイルされないと仮定します。このことは、プロジェクト A の実行時クラスパスには、プロジェクト B のみ存在することを意味します。実行中の プロジェクト A がプロジェクト B と C の両方を必要とする場合は、プロジェクト A の実行時クラスパスにプロジェクト C を追加する必要があります。
主クラスと実行時引数の設定
プロジェクトの主クラスを設定するには、「プロジェクトプロパティー」ダイアログの「カテゴリ」区画で「実行」ノードを選択し、完全修飾名を「主クラス」フィールドに入力します。たとえば、「org.myCompany.myLib.MyLibClass」と入力します。主クラスは、プロジェクト内か、プロジェクトの実行時クラスパスにある JAR ファイルまたはライブラリのいずれかに存在する必要があります。その後、必要な実行時引数を「引数」フィールドに入力します。
「参照」ボタンを使用してプロジェクトの主クラスを選択すると、ファイル選択用ダイアログが開き、プロジェクトのソースディレクトリ内のクラスのみ表示されます。クラスパス上にあるライブラリにあるクラスを指定する場合は、「主クラス」フィールドにそのクラスの完全修飾名を入力する必要があります。
JVM 引数の設定
プロジェクトの JVM 引数は、「プロジェクトプロパティー」ダイアログで指定できます。「プロジェクトプロパティー」ダイアログを表示し、「カテゴリ」区画で「実行」をクリックしてから、「VM オプション」フィールドに空白文字区切りの JVM 引数のリストを入力します。
「VM オプション」フィールドで次を入力することによって、システムプロパティーを設定することができます。
-Dname=value
構築スクリプトのカスタマイズ
標準プロジェクトでは、「新規プロジェクト」ウィザードとプロジェクトの「プロジェクトプロパティー」ダイアログに入力したオプションに基づいて、構築スクリプトを生成します。基本的なコンパイルオプションと実行時オプションはすべて「プロジェクトプロパティー」ダイアログに設定可能で、IDE が、その設定に基づいてプロジェクトの Ant スクリプトを自動的に更新します。構築プロセスの追加要件に、「プロジェクトプロパティー」ダイアログでは処理できないものがある場合は、構築スクリプトを直接変更できます。
標準プロジェクトの主 Ant スクリプトは、build.xml です。IDE コマンドを実行すると、IDE によって build.xml 内のターゲットが呼び出されます。このファイルには、IDE によって生成された構築ターゲットを含む nbproject/build-impl.xml をインポートする、インポート文が含まれています。build.xml では、nbproject/build-impl.xml からインポートされるターゲットを書き換えたり、新しいターゲットを作成したりできます。nbproject/build-impl.xml ディレクトリは直接編集しないでください。このファイルは、「プロジェクトプロパティー」ダイアログで行なった変更に基づいて、再生成されます。
また、構築スクリプトでは、手動で編集できる nbproject/project.properties が使用されます。
標準プロジェクトの場合は、次のことを行なって構築プロセスをカスタマイズできます。
- クラスパス設定や JAR フィルタなどの基本的なオプションを、プロジェクトを作成するときに「新規プロジェクト」ウィザードで、またはあとで「プロジェクトプロパティー」ダイアログに入力します。
nbproject/project.properties 内のプロパティーを編集します。このファイルには、ソースフォルダや出力フォルダの場所などの、プロジェクトに関する重要な情報とともに Ant プロパティーが格納されます。このファイルのプロパティーは書き換えることができます。このファイルを編集するときには注意してください。たとえば、プロジェクト中の生成物を削除すると、出力フォルダも削除されます。したがって、出力フォルダとソースフォルダを同じディレクトリに保存する場合は、最初に必ず clean ターゲットを設定して出力フォルダを削除しないようにしてください。
- 既存の Ant ターゲットをカスタマイズするか、または新しい Ant ターゲットを作成するには、次のいずれかを実行します。
- Ant ターゲットの実行前または実行後に処理される命令を追加します。
nbproject/build-impl.xml 内の主ターゲットのそれぞれには、build.xml でオーバーライドできる -pre および -post ターゲットもあります。たとえば、RMI を通常のプロジェクトで動作させるには、build.xml に次の内容を入力します。
<target name="-post-compile">
<rmic base="${build.classes.dir}" includes="**/Remote*.class"/>
</target>
- Ant ターゲットで命令を変更します。
nbproject/build-impl.xml から build.xml にターゲットをコピーし、ターゲットに変更を加えます。
build.xml に新しいターゲットを作成します。新しいターゲットを IDE の既存のターゲットの依存関係に追加することもできます。build.xml で既存のターゲットをオーバーライドしてから、既存のターゲットの depends プロパティーに新しいターゲットを追加します。たとえば、run ターゲットの依存ファイルに new-target ターゲットを追加するには、次のように指定します。
<target name="new-target">
<!-- target body... -->
</new-target>
<target name="run" depends="new-target,myprojname-impl.run"/>
build.xml に run ターゲットの本体をコピーする必要はありません。
次の表は、JAR ファイルを再定義するのに役立つ、いくつかの一般的なタスクをまとめたものです。
| JAR ファイルに追加するファイルを指定する。 |
「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトのノードを右クリックし、「プロパティー」を選択します。「構築」の下の「パッケージング」サブノードをクリックし、「JAR ファイルから除外」フィールドを使用して、フィルタ設定と圧縮設定を構成します。詳細は、「出力ファイルのフィルタリング」を参照してください。 |
| JAR ファイルの名前と場所を変更する。 |
「ファイル」ウィンドウでプロジェクトの nbproject/project.properties ファイルをダブルクリックして、このファイルをソースエディタで開きます。dist.jar プロパティーに JAR ファイルのフルパスを入力します。
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| JAR ファイルのマニフェストファイルを指定する。 |
project.properties 内の manifest.file プロパティーにマニフェストファイルの名前を入力します。このファイル名は、プロジェクトの build.xml ファイルを基準にした相対パスで指定する必要があります。Java アプリケーションテンプレートを使用している場合は、IDE によってマニフェストファイルが自動的に作成されます。
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| プロジェクトの JAR ファイルの生成を無効にする。 |
「ファイル」ウィンドウでプロジェクトフォルダを開き、 build.xml を開きます。jar ターゲットを上書きし、コンテンツなし、依存関係なしに設定します。たとえば build.xml に次の行を追加します。
<target name="jar" />
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Ant に関する学習リソースについては、http://ant.apache.org/resources.html を参照してください。プラグインマネージャーを使用して、Ant のマニュアルを IDE のヘルプシステムにインストールすることもできます。「ツール」>「プラグイン」を選択し、Ant Documentation モジュールをインストールします。
Ant スクリプトの編集および実行
IDE は自動的に Ant スクリプトを認識し、それらのスクリプトを、通常の XML ファイルではなく Ant スクリプトノード (
) として表示します。「プロジェクト」ウィンドウ、「ファイル」ウィンドウ、または「お気に入り」ウィンドウで Ant スクリプトを右クリックして、コマンドのポップアップメニューにアクセスできます。また、Ant スクリプトノードを展開して、Ant スクリプトのターゲットを表すサブノードのアルファベット順のリストを表示することもできます。これらのサブノードのそれぞれには、コマンドのポップアップメニューもあります。
「プロジェクト」ウィンドウ、「ファイル」ウィンドウ、および「お気に入り」ウィンドウでは、Ant スクリプトのサブノードが次のように表示されます。
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強調された Ant ターゲット。これらのターゲットには、ツールチップとして表示される説明属性が含まれています。ターゲットの説明属性は、ソースエディタで定義します。
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通常の Ant ターゲット。説明属性を持たないターゲットです。
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Ant スクリプトのサブノードをダブルクリックすることにより、ソースエディタ内のそのターゲットの場所まで移動できます。すべての通常の XML 検索ツール、選択ツール、およびキーボードショートカットを使用して、Ant スクリプトを編集できます。また、IDE では、すべての標準的 Ant タスクについて、コード補完機能が動作します。
コマンド行から実行するターゲットを作成するときには、そのターゲットに説明属性を設定してください。ターゲットの名前や機能を忘れた場合は、ant -projecthelp <script> コマンドをコマンド行から実行できます。このコマンドを実行すると、Ant は、説明属性を持つターゲットだけを、それらの説明とともにリストします。特に、Ant 構築スクリプト内に多数のターゲットがある場合、一部のターゲットを強調し、その他のターゲットは強調しないことによって、頻繁に使用するターゲットとそうでないターゲットを簡単に区別できます。
「プロジェクト」、「ファイル」、および「お気に入り」の各ウィンドウに表示されるサブノードのラベルのフォントスタイルは、次の状態を示します。
- 通常。現在の Ant スクリプト内で定義されているターゲットです。
- イタリック。別の Ant スクリプトからインポートされたターゲットです。
- 灰色表示。直接には実行できない内部ターゲットです。内部ターゲットには、「-」で始まる名前が付けられています。
- ボールド。存在する場合は、スクリプトのデフォルトターゲットです。デフォルトターゲットは、プロジェクトの属性として、プロジェクト名など、プロジェクトのその他の属性とともに宣言されます。プロジェクトのデフォルト属性は、ソースエディタで定義します。
別のスクリプトからインポートされたが、インポートスクリプトでオーバーライドされたターゲットは、リストされません。オーバーライドしたターゲットだけがリストされます。
Ant スクリプト内のターゲットは、「プロジェクト」ウィンドウ、「ファイル」ウィンドウ、または「お気に入り」ウィンドウで Ant スクリプトのノードから実行できます。これを行うには、Ant スクリプトノードを右クリックし、「ターゲット実行」サブメニューからターゲットを選択します。ターゲットはアルファベット順にソートされます。強調されたターゲットだけがリストされます。説明属性で強調されていないターゲットを実行するには、「その他のターゲット」を選択します。内部ターゲットは別個に実行することができないため、リストから除外されます。
Ant スクリプトノードのポップアップメニューを使用してターゲットを実行する代わりに、そのターゲットのノードを右クリックし、「ターゲット実行」を選択して実行することもできます。
カスタム Ant タスクの書き込み
カスタム Ant タスクを使用して、Ant の組み込みタスクで提供される機能を拡張できます。カスタムタスクは、プロパティーの定義、入れ子にされた要素の作成、または addText メソッドを使用したタグ間でのテキストの直接書き込みにしばしば使用されます。
IDE でカスタム Ant タスクを作成するには、次の手順に従います。
- タスクを配置するパッケージを右クリックし、「新規」>「その他」を選択します。
- 「その他」カテゴリと、ファイルの種類「カスタム Ant タスク」を選択します。
- ウィザードを終了します。
カスタム Ant タスクのファイルを作成するときには、ソースエディタでテンプレートが開きます。このテンプレートには、Ant タスクで実行される多くの一般的な操作のためのサンプルコードが含まれています。テンプレートでは、コードの各セクションのあとに、そのタスクを Ant スクリプトで使用する方法も示されています。