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Git ユーザーガイド

NetBeans IDE は Git バージョン管理クライアントをサポートしています。IDE の Git サポートにより、IDE 内のプロジェクトから直接バージョン管理タスクを実行できます。このドキュメントでは、バージョン管理ソフトウェアを使用する場合の標準的なワークフローを説明することによって、IDE の基本的なバージョン管理タスクの実行方法を示します。

Git は、小さなプロジェクトからきわめて大きなプロジェクトまであらゆるものを高速かつ効率的に処理するように設計された、無料かつオープンソースの分散バージョン管理システムです。すべての Git クローンは、ネットワークアクセスや中央のサーバーに依存せずに、完全な履歴およびリビジョン追跡機能を備え、すべてを完備したリポジトリです。分岐やマージの実行は高速で簡単です。Git はファイルのバージョン管理に使用され、Mercurial、Subversion、CVS、Perforce などのツールによく似ています。

目次

このページの内容は NetBeans IDE 7.1 が対象です

要件

このチュートリアルを完了するには、次のソフトウェアとリソースが必要です。

ソフトウェアまたはリソース 必須バージョン
NetBeans IDE Version 7.1
Java Development Kit (JDK) Version 6 または 7

Git リポジトリの初期化

まだソース管理されていない既存のファイルから Git リポジトリを初期化するには、次の手順を実行する必要があります。

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで、バージョン管理されていないプロジェクトを選択し、プロジェクト名を右クリックします。
  2. コンテキストメニューで「バージョン管理」>「Git リポジトリの初期化」(または、メインメニューの「チーム」>「Git」>「初期化」) を選択します。

    「プラグイン」ダイアログボックス

  3. Git リポジトリの初期化」ダイアログボックスで、バージョン管理されるファイルの保存先リポジトリへのパスを指定するか、「参照」をクリックして、必要なディレクトリを参照します。
  4. 「了解」をクリックします。

    .git サブフォルダは、上の手順 3 で指定したフォルダ (デフォルトで NetBeans プロジェクトフォルダ) に作成され、プロジェクトスナップショットのすべてのデータが格納される Git リポジトリです。Git は指定されたフォルダ内のすべてのファイルのバージョン管理を開始します。
    ウィンドウ」>「出力」>「出力」を開いて、ローカル作業ディレクトリ下のリポジトリの作成の進捗に関する IDE のレポートを表示できます。

    「出力」ウィンドウ

すべてのプロジェクトファイルが作業ツリーで「追加済み」とマークされます。ファイルステータスを表示するには、「プロジェクト」ウィンドウ内のファイル名の上にカーソルを置きます。次の図に示すように、作業ツリーのファイルのステータスが、斜線の右側に緑で表示されます。

作業ツリーで新規

Git リポジトリの初期化後、Git リポジトリにファイルを追加するか、または直接それらをコミットします。

Git リポジトリのクローン

既存の Git リポジトリのコピーを取得するには、それをクローンする必要があります。IDE で「リポジトリをクローン」ウィザードを起動する前に、Git リポジトリの URL がわかっていることを確認します。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「クローン」を選択します。「リポジトリをクローン」ウィザードが表示されます。

    「リポジトリをクローン」ウィザード

  2. 「リポジトリ」ページで、Git リポジトリの場所へのパス、ユーザー名、およびパスワードを指定します (必要に応じて、今後のためにそれらを保存できます)。
  3. (省略可能)「プロキシ構成」をクリックし、「オプション」ダイアログボックスを表示して、プロキシサーバー設定を設定します。終了したら「了解」をクリックします。
  4. 「次へ」をクリックして、ウィザードの次の手順に切り替えます。
  5. 「リモート分岐」ページで、ローカルリポジトリに取得 (ダウンロード) するリポジトリ分岐を選択します。「次へ」をクリックします。
  6. 「出力先ディレクトリ」ページで、次を指定します。
    • 「親ディレクトリ」フィールドでは、ハードドライブ上にクローンされるリポジトリ用のディレクトリへのパス (または、「参照」ボタンをクリックし、ディレクトリに移動する)。
      「親ディレクトリ」フィールドには、すべての NetBeans プロジェクトが格納されるデフォルトの NetBeansProjects ディレクトリへのパスが事前入力されています。
    • 「クローン名」フィールドの、元のプロジェクトをクローンするローカルフォルダの名前。
      デフォルトで、「クローン名」には実際の Git リポジトリ名が入力されています。
    • 「分岐のチェックアウト」フィールドで、作業ツリーにチェックアウトする分岐を選択します。
    • 「リモート名」フィールドの、クローンする元のリポジトリを表す名前。
      origin はクローンするリポジトリのデフォルトの別名です。これは推奨される値です。
    • 「クローン後に NetBeans プロジェクトをスキャン」チェックボックスを選択されたままにして、クローンの完了直後に、事後スキャンを有効化します。(プラグインはクローンされたリソースで NetBeans プロジェクトを検索し、見つかったプロジェクトを開くように提案します。)
  7. 「完了」をクリックします。
    Git リポジトリのクローン後、ウィザードで選択したフォルダ内にメタデータ .git フォルダが作成されます。

SSH プロトコルによる GitHub からのリポジトリのクローン

SSH プロトコルによって GitHub からリポジトリをクローンするには、次のように進みます。

注: SSH によってクローンするには、GitHub アカウントを持っており、プロジェクトメンバーである必要があります。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「クローン」を選択します。「リポジトリをクローン」ウィザードが表示されます。
  2. 「リポジトリをクローン」ウィザードの「リモートリポジトリ」ページで、「リポジトリ URL」フィールドに、必要なリポジトリへのパス、たとえば :tstupka/koliba.git などを指定します。
  3. 「ユーザー名」テキストフィールドに git が指定されていることを確認します。
  4. 「非公開/公開鍵」オプションを選択します。
  5. 鍵ファイルへのパス、たとえば C:\Users\key などを指定します。
  6. 鍵ファイルのパスフレーズ、たとえば abcd などを入力します。
  7. (省略可能) 必要に応じて、「パスフレーズを保存」オプションを選択します。
  8. (省略可能)「プロキシ構成」をクリックし、「オプション」ダイアログボックスを表示して、プロキシサーバー設定を設定します。終了したら「了解」をクリックします。

    「リポジトリをクローン」ウィザードの「リモートリポジトリ」ページ

  9. 「次へ」をクリックします。
  10. 「リモート分岐」ページで、ローカルリポジトリに取得 (ダウンロード) するリポジトリ分岐、たとえば master などを選択します。

    「リポジトリをクローン」ウィザードの「リモート分岐」ページ

  11. 「次へ」をクリックします。
  12. 「出力先ディレクトリ」ページで、次を指定します。
    • 「親ディレクトリ」フィールドでは、ハードドライブ上にクローンされるリポジトリ用のディレクトリへのパス (または、「参照」ボタンをクリックし、ディレクトリに移動する)。
      「親ディレクトリ」フィールドには、すべての NetBeans プロジェクトが格納されるデフォルトの NetBeansProjects ディレクトリへのパスが事前入力されています。
    • 「クローン名」フィールドの、元のプロジェクトをクローンするローカルフォルダの名前。
      デフォルトで、「クローン名」には実際の Git リポジトリ名が入力されています。
    • 「分岐のチェックアウト」フィールドで、作業ツリーにチェックアウトする分岐を選択します。
    • 「リモート名」フィールドの、クローンする元のリポジトリを表す名前。
      origin はクローンするリポジトリのデフォルトの別名です。これは推奨される値です。
    • 「クローン後に NetBeans プロジェクトをスキャン」チェックボックスを選択されたままにして、クローンの完了直後に、事後スキャンを有効化します。(プラグインはクローンされたリソースで NetBeans プロジェクトを検索し、見つかったプロジェクトを開くように提案します。)

      「リポジトリをクローン」ウィザードの「出力先ディレクトリ」

  13. 「完了」をクリックします。
    リポジトリがクローンされると、「クローン完了」メッセージが表示されます。

    「クローン完了」メッセージ

  14. 目的のオプションを選択します。

Git リポジトリへのファイルの追加

新しいファイルの追跡を開始し、さらに、Git リポジトリ内のすでに追跡されているファイルへの変更をステージングするには、それをリポジトリに追加する必要があります。

Git リポジトリにファイルが追加されると、IDE はプロジェクトのスナップショットを作成し、最初に索引に保存します。コミットが実行されると、IDE はそれらのスナップショットを HEAD に保存します。IDE では、次の表に説明する 2 つのワークフローから選択できます。

ワークフローの説明 新規または変更済みのファイルを索引に明示的に追加し、索引でステージングされているファイルのみを HEAD にコミットします。 新規または変更済みのファイルの索引への追加をスキップし、必要なファイルを直接 HEAD にコミットします。
ワークフローに従う手順
  1. 「プロジェクト」ウィンドウで、追加するファイルを右クリックします。
  2. コンテキストメニューで「Git」>「追加」を選択します。
    これにより、コミットする前に、ファイルの内容が索引に追加されます。
  3. 「プロジェクト」ウィンドウで、コミットするファイルを右クリックします。
  4. 「コミット」ダイアログボックスで、「HEAD と索引間の変更」(HEAD と索引間の変更のアイコン) トグルボタンを選択します。
    これにより、すでにステージングされているファイルの一覧が表示されます。
  5. 下の「リポジトリへソースのコミット」の節で説明するように、ファイルをコミットします。
  1. 「プロジェクト」ウィンドウで、コミットするファイルを右クリックします。
  2. コンテキストメニューで、「Git」>「コミット」を選択します。
  3. 「コミット」ダイアログボックスで、「索引と作業ツリー間の変更」(HEAD と作業ツリー間の変更のアイコン) トグルボタンを選択します。
    これにより、ステージングされていないファイルの一覧が表示されます。
  4. 下の「リポジトリへソースのコミット」の節で説明するように、ファイルをコミットします。

注: 次の図に示すように、HEAD 内のファイルのステータスが、斜線の左側に緑で表示されます。

ステージング領域の新規

操作は、フォルダに対して起動した場合に、NetBeans IDE フラットフォルダ内容構造を順守しながら、再帰的に動作します。

ファイルの編集

Git バージョン管理プロジェクトを IDE で開くと、ソースの変更を開始できます。NetBeans IDE で開く任意のプロジェクトと同様に、(「プロジェクト」(Ctrl-1)、「ファイル」(Ctrl-2)、「お気に入り」(Ctrl-3) ウィンドウなどの) IDE のウィンドウで表示されているファイルのノードをダブルクリックすると、ファイルをソースエディタで開くことができます。

IDE でソースファイルを操作する場合、自由に使えるさまざまな UI コンポーネントがあります。これらは、表示およびバージョン管理コマンドの操作で役立ちます。

ソースエディタでの変更の表示

IDE のソースエディタでバージョン管理されたファイルを開くと、Git リポジトリからの基本バージョンに照らし合わせながら、そのファイルに行われた変更がリアルタイムで表示されます。作業にともなって、IDE はソースエディタの余白に色分けを使用し、次の情報を伝えます。

(       ) 古いリビジョンのあとで変更された行を示します。
(       ) 古いリビジョンのあとで追加された行を示します。
(       ) 古いリビジョンのあとで削除された行を示します。

ソースエディタの左側の余白には、行ごとに発生した変更が表示されています。行を変更すると、その変更がすぐに左側の余白に表示されます。

左側の余白

注: 余白の色グループをクリックして、バージョン管理コマンドを呼び出すことができます。たとえば、下の図は、赤いアイコンをクリックすると使用可能なウィジェットを示しており、ローカルコピーから行が削除されたことを示します。

使用可能なウィジェット

ソースエディタの右側の余白には、上から下に向かって、ファイル全体に行われた変更の概要が表示されます。ファイルに変更を行うと、すぐに色分けが生成されます。

右側の余白

注: 余白の特定の場所をクリックすると、インラインカーソルがファイルのその場所にすぐに移動します。影響を受ける行数を表示するには、右側の余白の色つきアイコンの上にマウスを動かします。

使用可能なウィジェット

ファイルのステータス情報の表示

「プロジェクト」(Ctrl-1)、「ファイル」(Ctrl-2)、「お気に入り」(Ctrl-3)、または「バージョン管理」ビューで作業する場合、IDE には、ファイルのステータス情報を表示するのに役立つ視覚機能がいくつかあります。次の例では、バッジ (例: 青のバッジ)、ファイル名の色、および隣接しているステータスラベルがすべて相互に対応し、ファイルのバージョン管理情報を追跡する簡単で効果的な方法を提供しているようすに注目してください。

ファイルステータス情報

バッジ、色分け、ファイルステータスラベル、およびおそらくもっとも重要な Git 相違ビューアはすべて、IDE でのバージョン管理情報を効率的に表示し、管理する能力に貢献します。

バッジと色分け

バッジはプロジェクト、フォルダ、およびパッケージノードに適用され、そのノードに含まれているファイルのステータスを示します。

バッジに使用される色の仕組みを次の表に示します。

UI コンポーネント 説明
青のバッジ (青のバッジ) 作業ツリー内の変更、追加、または削除されたファイルの存在を示します。パッケージの場合、このバッジは、パッケージそのものにだけ適用され、そのサブパッケージには適用されません。プロジェクトまたはフォルダの場合、このバッジはその項目内の変更を示し、サブフォルダの内容には適用されません。
赤のバッジ (赤のバッジ) 衝突するファイルを含むプロジェクト、フォルダ、またはパッケージをマークします。パッケージの場合、このバッジは、パッケージそのものにだけ適用され、そのサブパッケージには適用されません。プロジェクトまたはフォルダの場合、このバッジはその項目または含まれるサブフォルダ内の衝突を示しています。

色分けは、リポジトリに照らして、現在のステータスを示す目的でファイル名に適用されます。

説明
特定の色なし (黒) 黒のテキスト ファイルに変更がないことを示します。
青のテキスト ファイルがローカルに変更されたことを示します。
緑のテキスト ファイルがローカルに追加されたことを示します。
赤のテキスト ファイルにマージの衝突があることを示します。
グレー グレーのテキスト ファイルが Git によって無視され、バージョン管理コマンド (更新やコミットなど) に含まれないことを示します。ファイルはバージョン管理されている場合、無視できません。

ファイルステータスラベル

IDE はファイルの 2 つのステータス値を表示します。

  • ファイルの作業ツリーと索引状態の相違を示すステータス。
  • ファイルの索引状態と現在の HEAD コミットの相違を示すステータス。

ファイルステータスラベルは、バージョン管理ファイルのステータスを、IDE のウィンドウにテキストで示します。

ステータスラベル 意味
- 変更なし
A 追加済み
U 更新済みだがマージされない
M 変更
D 削除済み
I 無視
R 名前の変更済み

デフォルトで、IDE は、ファイルをウィンドウに一覧表示するときに、そのファイルの右側にステータス情報 (新規、予約済み、無視など) およびフォルダ情報をグレーテキストで表示します。

ファイル名の横に表示されたファイルラベル

マージの衝突があるファイルはマージされないステータスを示し、一般にユーザーの明示的なアクションによって解決されるまで、赤い色で注釈が付けられます。マージされていないファイルのステータスラベルは、シナリオによって異なります (たとえば、A/A - マージされない、両方追加済み)。

ファイルステータスラベルは、メインメニューから「表示」>「バージョンラベルを表示」を選択して、オンとオフを切り替えできます。

Git バージョン管理ビュー

Git バージョン管理ビューは、ローカルの作業ツリーの選択されたフォルダ内でファイルに行われた変更のすべてを、リアルタイムで一覧表示します。これは IDE の下のパネルにデフォルトで開き、追加、削除、または変更されたファイルを一覧表示します。

バージョン管理ビューを開くには、(「プロジェクト」ウィンドウ、「ファイル」ウィンドウ、または「お気に入り」ウィンドウなどから) バージョン管理ファイルまたはフォルダを選択し、右クリックメニューから「Git」>「変更を表示」を選択するか、またはメインメニューから「チーム」>「Git」>「変更を表示」を選択します。IDE の最下部に次のウィンドウが表示されます。

HEAD と作業ツリー間の変更を表示するバージョン管理ビュー

デフォルトでは、バージョン管理ビューは、作業ツリー内の選択されたパッケージまたはフォルダ内の変更されたすべてのファイルを一覧表示します。ツールバーのボタンを使用して、索引と HEAD、作業ツリーと索引、または作業ツリーと HEAD 間で相違があるファイルの一覧を表示するように選択できます。一覧表示されたファイルの上にある列の見出しをクリックして、名前、ステータス、または場所でファイルをソートすることもできます。

「バージョン管理」ビューのツールバーには、一覧に表示されているすべてのファイルに対して一般的な Git タスクを呼び出すことができるボタンも用意されています。次の表は、「バージョン管理」ビューのツールバーにある Git コマンドをまとめています。

アイコン 名前 機能
HEAD と作業ツリー間の変更のアイコン HEAD と作業ツリー間の変更 すでにステージングされているか、変更または作成のみされていて、まだステージングされていないファイルの一覧を表示します。
HEAD と索引間の変更のアイコン HEAD と索引間の変更 ステージングされているファイルの一覧を表示します。
索引と作業ツリー間の変更のアイコン 索引と作業ツリー間の変更 ステージング済みの状態と作業ツリーの状態に相違があるファイルを表示します。
ステータスの更新のアイコン ステータスの更新 選択したファイルとフォルダのステータスを再表示します。「バージョン管理」ビューに表示されたファイルは、外部で行われた可能性のある任意の変更を反映して再表示できます。
相違を開くのアイコン 相違を開く 相違ビューアを開くと、ローカルのコピーとリポジトリで保持されているバージョンを並べた比較が表示されます。
チェックアウトパスのアイコン 変更内容を元に戻す 変更内容を元に戻す」ダイアログボックスを表示します。
変更をコミットのアイコン 変更をコミット コミット」ダイアログボックスを表示します。

「バージョン管理」ビューで、変更したファイルに対応する表の行を選択し、右クリックメニューからコマンドを選択すると、ほかの Git コマンドにアクセスできます。

「バージョン管理」ウィンドウの選択したファイルに表示された右クリックメニュー

ファイルリビジョンの比較

ファイルバージョンの比較は、バージョン管理されているプロジェクトでの作業で共通のタスクです。IDE では、「相違」コマンドを使用して、リビジョンを比較できます。

  1. バージョン管理されたファイルまたはフォルダを選択します (「プロジェクト」、「ファイル」、「お気に入り」ウィンドウなどから)。
  2. メインメニューから「チーム」>「相違」を選択します。
    選択したファイルとリビジョンについてグラフィカルな相違ビューアが IDE のメインウィンドウで開きます。相違ビューアには 2 つのコピーが並んで表示されます。右側により現在に近いコピーが表示されるため、作業ツリーに対してリポジトリリビジョンを比較すると、右パネルに作業ツリーが表示されます。

    相違ビューア

    相違ビューアは、バージョン管理の変更を表示する場所に使用されているのと同じ色分けを利用します。前に表示したスクリーンショットの緑色の四角は、より現在に近いリビジョンに追加された内容を示します。赤い四角は、前のリビジョンの内容が、より最近のリビジョンから削除されたことを示します。青は、強調表示された行で変更が発生したことを示します。

相違ビューアのツールバーには、一覧に表示されているすべてのファイルに対して一般的な Git タスクを呼び出すことができるボタンも用意されています。次の表は、相違ビューアのツールバーにある Git コマンドをまとめています。

アイコン 名前 機能
HEAD と作業ツリー間の変更のアイコン HEAD と作業ツリー間の変更 すでにステージングされているか、変更または作成のみされていて、まだステージングされていないファイルの一覧を表示します。
HEAD と索引間の変更のアイコン HEAD と索引間の変更 ステージングされているファイルの一覧を表示します。
索引と作業ツリー間の変更のアイコン 索引と作業ツリー間の変更 ステージング済みの状態と作業ツリーの状態に相違があるファイルを表示します。
次の相違へのアイコン 次の相違へ ファイル内の次の相違を表示します。
前の相違へのアイコン 前の相違へ ファイル内の前の相違を表示します。
ステータスの更新のアイコン ステータスの更新 選択したファイルとフォルダのステータスを再表示します。「バージョン管理」ウィンドウに表示されたファイルは、外部で行われた可能性のある任意の変更を反映して再表示できます。
チェックアウトパスのアイコン 変更内容を元に戻す 変更内容を元に戻す」ダイアログボックスを表示します。
変更をコミットのアイコン 変更をコミット コミット」ダイアログボックスを表示します。

作業ツリー内のローカルコピーで相違の取得を実行する場合、IDE の相違ビューア内から直接変更を行うことができます。これを行うには、カーソルを相違ビューアの右区画に置き、それに従ってファイルを変更するか、または強調表示された各変更の前後で表示されるインラインアイコンを使用します。

アイコン 名前 機能
置換のアイコン 置換 強調表示されたテキストを作業ツリーコピーに挿入します。
すべて移動のアイコン すべて移動 ローカル作業ツリーコピー全体を元に戻します。
削除のアイコン 削除 ローカル作業ツリーコピーから強調表示されたテキストを削除します。

変更を元に戻す

作業ツリー内の選択したファイルに行ったローカルの変更を破棄し、それらのファイルを索引または HEAD 内のファイルで置き換えるには、次を実行します。

  1. バージョン管理されたファイルまたはフォルダを選択します (「プロジェクト」、「ファイル」、「お気に入り」ウィンドウなどから)。
  2. メインメニューから「チーム」>「変更内容を元に戻す」を選択します。
    変更内容を元に戻す」ダイアログボックスが表示されます。

    「変更内容を元に戻す」ダイアログボックス

  3. 追加のオプション (「索引のコミットされていない変更のみを HEAD に戻す」など) を指定します。
  4. 「元に戻す」をクリックします。

IDE によって、選択したファイルが上の手順 3 で指定したファイルで置き換えられます。

リポジトリへのソースのコミット

ファイルを Git リポジトリにコミットするには、次を実行します。

  1. プロジェクト」ウィンドウで、コミットするファイルを右クリックします。
  2. コンテキストメニューで、「Git」>「コミット」を選択します。

    コミット」ダイアログボックスが表示されます。

    「コミット」ダイアログボックス

    コミット」ダイアログボックスには次のコンポーネントが含まれます。

    • コミットされる変更を説明するための「コミットメッセージ」テキスト領域
    • 必要に応じて、変更を行ったユーザーと物理的にファイルをコミットしたユーザーを区別できる「作成者」および「コミッター」ドロップダウンリスト。
    • コミットするファイル」セクションには、次が表示されます。
      • 変更されたすべてのファイル
      • 作業ツリーで (ローカルで) 削除されたすべてのファイル
      • すべての新規ファイル (Git リポジトリにまだ存在しないファイル)
      • 名前を変更したすべてのファイル

        実際のコミットが実行されるモードを切り替える 2 つのトグルボタンがここで利用できます。

        UI コンポーネント 名前 説明
        HEAD と索引間の変更 HEAD と索引間の変更 ステージングされているファイルの一覧を表示します。
        HEAD と作業ツリー間の変更 HEAD と作業ツリー間の変更 すでにステージングされているか、変更または作成のみされていて、まだステージングされていないファイルの一覧を表示します。

      : ここで、コミットから個々のファイルを除外するかどうかを指定するには、「コミット」という最初の列のチェックボックスの選択を解除するか、「コミットアクション」列のファイル行を右クリックし、ポップアップメニューから「コミットから除外」を選択します。ここで相違ビューアを表示するには、「コミットアクション」列のファイル行を右クリックし、ポップアップメニューから「相違」を選択します。

    • コミットされる変更に関する課題を追跡するための「課題を更新」セクション。

      : IDE で課題の追跡を開始するには、JIRA または Subversion プラグインをインストールする必要があります。

  3. コミットメッセージ」テキスト領域にコミットメッセージを入力します。または、次のいずれかを実行できます。
    • 右上隅にある「最近のメッセージ」(最近のメッセージのアイコン) アイコンをクリックして、以前使用したメッセージの一覧を表示して選択します。
    • 右上隅にある「テンプレートを読み込み」(テンプレートを選択のアイコン) アイコンをクリックし、メッセージテンプレートを選択します。
  4. 個々のファイルのアクションを指定して「コミット」をクリックします。
    IDE によってコミットが実行され、スナップショットがリポジトリに保存されます。コミットアクションが実行されると、インタフェースの右下にある IDE のステータスバーが表示されます。コミットに成功すると、「プロジェクト」、「ファイル」、および「お気に入り」ウィンドウのバージョン管理バッジが消え、コミットされたファイルの色分けが黒に戻ります。

分岐の操作

IDE の Git サポートでは、分岐を使用して、コードベース全体のさまざまなバージョンを管理できます。

IDE で分岐を操作する場合、次の操作がサポートされます。

分岐の作成

主トランクを妨げずに、安定化や実験の目的で、別個のバージョンのファイルシステムを操作する場合に、ローカル分岐を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「プロジェクト」または「ファイル」ウィンドウで、分岐を作成するリポジトリからプロジェクトまたはフォルダを選択します。
  2. メインメニューで「チーム」>「Git」>「分岐」>「分岐の作成」を選択します。

    注: または、バージョン管理されたプロジェクトまたはフォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「Git」>「分岐」>「分岐の作成」を選択します。

    「分岐の作成」ダイアログボックスが表示されます。

    「分岐の作成」ダイアログボックス

  3. 「分岐名」フィールドで、作成する分岐の名前を入力します。
  4. コミット ID、既存の分岐、またはタグ名を「リビジョン」フィールドに入力して、選択した項目の特定のリビジョンを入力するか、「選択」を押して、リポジトリで管理されているリビジョンの一覧を表示します。
  5. (省略可能)「リビジョンを選択」ダイアログボックスで、「分岐」を展開し、必要な分岐を選択して、隣接する一覧のコミット ID を指定し、「選択」を押します。
  6. 分岐させるリビジョンに固有の「コミット ID」、「作成者」、「メッセージ」フィールドの情報を確認して、「作成」をクリックします。
    分岐が Git リポジトリの「分岐」/「ローカル」フォルダに追加されます。

    追加された分岐

チェックアウト

すでに存在する分岐上のファイルを編集する必要がある場合は、分岐をチェックアウトすることによって、ファイルを作業ツリーにコピーできます。

リビジョンをチェックアウトするには、次を実行します。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「チェックアウト」>「リビジョンのチェックアウト」を選択します。
    「選択されたリビジョンをチェックアウト」ダイアログボックスが表示されます。

    選択されたリビジョンをチェックアウト

  2. コミット ID、既存の分岐、またはタグ名を「リビジョン」フィールドに入力して、必要なリビジョンを指定するか、「選択」を押して、リポジトリで管理されているリビジョンの一覧を表示します。
  3. 前の手順で「選択」を押さなかった場合、スキップします。「リビジョンを選択」ダイアログボックスで、「分岐」を展開し、必要な分岐を選択して、必要に応じて、隣接する一覧のコミット ID を指定し、「選択」を押します。

    注: 指定したリビジョンが分岐名でマークされていない有効なコミットを表している場合、HEAD が切り離され、分岐上にいなくなります。

  4. チェックアウトされるリビジョンに固有の「コミット ID」、「作成者」、「メッセージ」フィールド情報を確認します。
  5. チェックアウトしたリビジョンから新しい分岐を作成するには、「新しい分岐としてチェックアウト」オプションを選択し、「分岐名」フィールドに名前を入力します。
  6. 「チェックアウト」を押して、リビジョンをチェックアウトします。
    作業ツリーおよび索引内のファイルが、指定したリビジョンのバージョンに一致するように更新されます。

注: すでに存在する分岐 (いずれかの分岐の一番上にないコミットなど) にファイルを切り替える場合、「チーム」>「Git」>「分岐」>「分岐に切り替え」コマンドを使用し、「選択された分岐に切り替え」ダイアログボックスで分岐を指定して、(任意で) 新しい分岐としてチェックアウトし、「切り替え」を押します。

IDE は、IDE で現在選択されているファイル、フォルダ、またはプロジェクトの状況に応じたチェックアウトをサポートしています。索引から、一部のファイル (分岐ではなく) をチェックアウトするには、次の手順を実行します。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「チェックアウト」>「ファイルのチェックアウト」を選択します。
    「選択されたパスをチェックアウト」ダイアログボックスが表示されます。

    選択されたパスをチェックアウト

  2. 「選択されたリビジョンからのエントリで索引を更新」オプションを選択します。
    選択した場合、チェックアウト前に選択したリビジョンの状態で索引が更新されます (作業ツリーと索引の両方の選択したファイルが更新されます)。
  3. コミット ID、既存の分岐、またはタグ名を「リビジョン」フィールドに入力して、必要なリビジョンを指定するか、「選択」を押して、リポジトリで管理されているリビジョンの一覧を表示します。
  4. 前の手順で「選択」を押さなかった場合、スキップします。「リビジョンを選択」ダイアログボックスで、「分岐」を展開し、必要な分岐を選択して、必要に応じて、隣接する一覧のリビジョン番号を指定し、「選択」を押します。
  5. 「チェックアウト」を押して、チェックアウトを完了します。

マージ

リポジトリリビジョンから変更を作業ツリーに移行するには、次のように実行します。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「リビジョンをマージ」を選択します。
    「リビジョンをマージ」ダイアログボックスが表示されます。

    リビジョンをマージ

  2. コミット ID、既存の分岐、またはタグ名を「リビジョン」フィールドに入力して、必要なリビジョンを指定するか、「選択」を押して、リポジトリで管理されているリビジョンの一覧を表示します。
  3. 前の手順で「選択」を押さなかった場合、スキップします。「リビジョンを選択」ダイアログボックスで、「分岐」を展開し、必要な分岐を選択して、必要に応じて、隣接する一覧のコミット ID を指定し、「選択」を押します。
  4. 「マージ」を押します。
    現在の分岐、作業ツリーの内容、指定した分岐間の 3 方向のマージが実行されます。

    注: マージの衝突が発生した場合、衝突するファイルが赤のバッジでマークされ、衝突が示されます。

    注: マージ後、変更を HEAD に追加するために、変更をコミットする必要があります。

分岐の削除

不要なローカル分岐を削除するには、次の手順を実行します。

  1. メインメニューから「チーム」>「Git」>「リポジトリブラウザ」を選択します。
  2. Git リポジトリブラウザで、削除する分岐を選択します。

    注: 分岐は非アクティブである、つまり現在作業ツリーにチェックアウトされていない必要があります。

  3. 選択した分岐を右クリックし、ポップアップメニューから「分岐を削除」を選択します。
  4. 「分岐を削除」ダイアログボックスで、「了解」を押して、分岐の削除を確認します。
    分岐がローカルリポジトリと Git リポジトリブラウザから削除されます。

リモートリポジトリの操作

ほかの開発者と協力する場合、作業を共有する必要があり、これには、インターネットまたはネットワーク上でホストされるリモートリポジトリとのデータの取得、プッシュ、プルが含まれます。

取得

取得は、元のリモートリポジトリからまだ持っていない変更を取得します。これは、ローカル分岐を変更しません。取得はリモートリポジトリからすべての分岐を取得し、いつでも分岐にマージしたり、単に検査したりすることができます。

更新を取得するには、次のように実行します。

  1. 「チーム」>「Git」>「リモート」>「取得」を選択します。
    「リモートリポジトリから取得」ウィザードが表示されます。

    「リモートリポジトリから取得」ウィザード

  2. ウィザードの「リモートリポジトリ」ページで、構成済みのリポジトリ (以前に構成されたリポジトリへのパスを使用する) または「Git リポジトリの場所を指定」オプション (必要に応じて、まだアクセスされていないリモートリポジトリへのパス、その名前、ログイン、パスワード、およびプロキシ構成を定義する) を選択し、「次へ」をクリックします。
  3. ウィザードの「リモート分岐」ページで、変更を取得する分岐を選択し、「完了」をクリックします。
    リモート分岐のローカルコピーが作成されます。Git リポジトリブラウザの「分岐」>「リモート」ディレクトリで、選択した分岐が更新されます。
    次に、取得した更新をローカル分岐にマージできます。

プル

リモート Git リポジトリから更新をプルすると、リポジトリから変更が取得され、ローカルリポジトリの現在の HEAD にマージされます。
プルを実行するには、次の手順を実行します。

  1. 「チーム」>「Git」>「リモート」>「プル」を選択します。
    「リモートリポジトリからプル」ウィザードが表示されます。

    「リモートリポジトリからプル」ウィザード

  2. ウィザードの「リモートリポジトリ」ページで、構成済みのリポジトリ (以前に構成されたリポジトリへのパスを使用する) または「Git リポジトリの場所を指定」オプション (必要に応じて、まだアクセスされていないリモートリポジトリへのパス、その名前、ログインとパスワードを定義する) を選択し、「次へ」をクリックします。
  3. ウィザードの「リモート分岐」ページで、変更がプルされる分岐を選択し、「完了」をクリックします。
    ローカルリポジトリが元のリポジトリと同期されます。

プッシュ

ローカル Git リポジトリの変更を公開 Git リポジトリに貢献するには、次の手順を実行します。

  1. 「チーム」>「Git」>「リモート」>「プッシュ」を選択します。
    「リモートリポジトリへプッシュ」ウィザードが表示されます。

    「リモートリポジトリへプッシュ」ウィザード

  2. ウィザードの「リモートリポジトリ」ページで、構成済みのリポジトリ (以前に構成されたリポジトリへのパスを使用する) または「Git リポジトリの場所を指定」オプション (必要に応じて、まだアクセスされていないリモートリポジトリへのパス、その名前、ログインとパスワードを定義する) を選択し、「次へ」をクリックします。
  3. 「ローカル分岐を選択」ページで、編集をプッシュする分岐を選択し、「次へ」をクリックします。
  4. 「ローカル参照を更新」ページで、ローカルリポジトリの「リモート」ディレクトリ内の更新する分岐を選択し、「完了」をクリックします。
    指定したリモートリポジトリの分岐がローカル分岐の最新の状態で更新されます。

まとめ

このチュートリアルでは、IDE の Git サポートを使用する場合の標準的なワークフローを説明することによって、IDE の基本的なバージョン管理タスクの実行方法を示しました。IDE に含まれる Git 固有の機能の一部を紹介しながら、バージョン管理されたプロジェクトの設定とバージョン管理されたファイルの基本タスクの実行方法を示しました。


関連項目

関連する資料については、次のドキュメントを参照してください。